結論:パイプラインカバレッジとは、残りの売上目標に対して、進行中の案件(パイプライン)の金額が何倍あるかを示す指標です。必要な倍率は金額ベースの受注率から逆算でき、受注率が30%なら約3.3倍、40%なら2.5倍が目安になります。
計算式
パイプラインカバレッジ = パイプラインの合計金額 ÷ 残り目標
残り目標は「目標 - 受注確定額」です。パイプラインには、期内に受注予定の進行中の案件だけを入れます。受注確度を掛けた加重パイプラインで割る方法もあり、その場合は1倍以上なら今ある案件で目標に届く見込みという意味になります。
必要な倍率は受注率で決まる
必要な倍率 = 1 ÷ 金額ベースの受注率
| 金額ベースの受注率 | 必要なカバレッジ |
|---|---|
| 20% | 5.0倍 |
| 25% | 4.0倍 |
| 30% | 3.3倍 |
| 40% | 2.5倍 |
| 50% | 2.0倍 |
営業管理では「パイプラインは目標の3倍必要」とよく言われますが、これは受注率が33%前後の場合に当てはまる目安です。自社の受注率が20%なら3倍では足りず、50%なら2倍で十分です。他社の目安ではなく、自社の受注率から必要な倍率を決めます。
計算例
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 四半期目標 | 3,000万円 |
| 受注確定額 | 1,200万円 |
| 残り目標 | 1,800万円 |
| パイプライン合計(期内受注予定) | 4,500万円 |
| パイプラインカバレッジ | 2.5倍 |
金額ベースの受注率が30%の会社なら必要な倍率は3.3倍で、2.5倍では約1,500万円分(1,800万円÷30%-4,500万円)の案件が不足しています。受注率40%の会社なら2.5倍でちょうど足ります。
カバレッジが足りないときの打ち手
1. 期内に決まる見込みのある案件を作る
平均リードタイムが60日なら、期末まで60日を切ってから始めた商談は期内に間に合いにくくなります。期の前半に新規商談を集中させます。
2. 既存顧客への追加提案を優先する
既存顧客へのアップセル・クロスセルは、新規開拓よりリードタイムが短い傾向があります。期末が近いときほど効果があります。
3. 止まっている案件を整理する
受注予定日を過ぎた案件が残っていると、カバレッジが実態より高く見えます。数字を見る前に整理します。
TSUNAGERUでの見え方
TSUNAGERUのダッシュボードでは、加重パイプラインを残り目標に対するカバー率として表示し、赤・黄・緑のゲージで足りているかを判断できます。しきい値は設定画面から自社の基準に合わせて変更できます。
よくある質問
パイプラインカバレッジは何倍あればよい?
1 ÷ 金額ベースの受注率で決まります。受注率30%なら約3.3倍、40%なら2.5倍、50%なら2倍が目安です。
「3倍ルール」は使ってよい?
受注率が33%前後の会社には当てはまりますが、受注率が違えば必要な倍率も変わります。自社の受注率で計算し直して使います。
加重パイプラインで割る方法との違いは?
加重パイプラインで割ると受注確度が反映されるため、1倍以上で目標達成の見込みという分かりやすい基準になります。単純合計で割る方法は、受注率から逆算した必要倍率と比べて使います。
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