結論:東京都の有効求人倍率は就業地別で1.07倍(2026年8月、季節調整値)、全国47都道府県中40位です。全国平均(1.18倍)を下回りますが、求人が求職者を上回る売り手市場です。前月(1.06倍)から0.01ポイント上昇しました。2026年度の最低賃金は1,280円(前年度比+54円、2026年10月1日発効)で、全国1位の水準です。

東京都の採用市場データ(2026年8月)

指標 東京都 全国
有効求人倍率(就業地別) 1.07倍(40位) 1.18倍
有効求人倍率(受理地別) 1.70倍 1.18倍
前月差(就業地別) +0.01 横ばい
最低賃金(2026年度) 1,280円(1位) 1,177円
引上げ額/発効日 +54円/2026年10月1日 +56円

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」「令和8年度地域別最低賃金額答申状況」。全国の最低賃金は加重平均。指標の意味は都道府県別一覧で解説しています。

就業地別と受理地別の差から分かること

受理地別(1.70倍)が就業地別(1.07倍)を0.63ポイント上回っています。東京都内のハローワークで受理された求人のうち、勤務地が東京都外のものが多いことを示しており、本社や営業所が東京都にあり勤務地が周辺の県にある求人が多い構造です。

東京都は就業地別(勤務地ベース)では全国平均を下回る一方、受理地別(求人を受理したハローワークの所在地ベース)は全国で最も高くなっています。都内に本社を置く企業が首都圏一円の勤務地の求人を出していることが、この差に表れています。都内の求人は大手企業と同じ媒体・同じ検索結果に並ぶため、中小企業は給与額だけで競うより、求人票の具体性と応募後の対応速度で差をつける方が現実的です。

関東の中での東京都の位置

関東の7都道府県で比べると、東京都の就業地別倍率は6番目に高い水準で、地域平均(1.21倍)を0.14ポイント下回っています。最低賃金は関東で最も高い1,280円です。

前月からの動きを見ると、関東で就業地別の倍率が上がったのは5都道府県(茨城県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都)、下がったのは1都道府県(神奈川県)でした。

東京都と接する4県のうち、就業地別の倍率が東京都より高いのは埼玉県(1.13倍)、千葉県(1.27倍)、山梨県(1.71倍)、低いのは神奈川県(1.02倍)です。最低賃金は東京都が隣接県で最も高く、山梨県(1,113円)との差は167円です。県境に近い地域では、隣県から通勤する人材にとって時給面の魅力が出やすい条件です。

都道府県 就業地別 受理地別 最低賃金
群馬県 1.43倍 1.28倍 1,120円
茨城県 1.34倍 1.13倍 1,136円
千葉県 1.27倍 0.99倍 1,195円
栃木県 1.21倍 1.09倍 1,125円
埼玉県 1.13倍 0.99倍 1,196円
東京都 1.07倍 1.70倍 1,280円
神奈川県 1.02倍 0.83倍 1,279円

最低賃金1,280円で求人票を見直す

月給制でも、月給を月平均所定労働時間で割った額が1,280円以上である必要があります。東京都で最低賃金を満たす月給の下限は、月160時間なら204,800円、月173時間(週40時間)なら221,440円です。固定残業代や通勤手当は含めずに計算します。

たとえば「月給22万円(固定残業代3万円を含む)」・月173時間の求人は、判定額19万円÷173時間で時給約1,098円となり、東京都の最低賃金(1,280円)を182円下回り、違反になります。パート・アルバイトの人件費は、今回の+54円で次のように増えます。

1人あたりの月の労働時間 月の増加額 年の増加額
80時間 4,320円 51,840円
120時間 6,480円 77,760円
160時間 8,640円 103,680円

東京都の中小企業がとるべき採用の打ち手

1. 職種ごとに媒体と予算を分ける

東京都全体の倍率は1.07倍ですが、職種によって集まりやすさは大きく違います。人が集まりにくい職種は求人検索エンジンとスカウト型を併用し、集まりやすい職種は掲載課金を抑えた運用に寄せます。

2. 応募から面接までを1週間以内にする

倍率が1.07倍あれば、応募者は他社の選考も並行しています。最初の連絡に面接日程の候補を入れておくと、やり取りが1往復減り、辞退が減ります。

3. 山梨県など隣県との違いを踏まえて条件を決める

関東で最も倍率が高い群馬県(1.43倍)と比べると、東京都は0.36ポイント低く、地域の中では求職者が比較的多い側です。倍率の高い隣県の企業は、東京都在住の求職者にも求人を出してきます。県境に近い勤務地や通勤圏の広い職種では、隣県企業の求人と比べられる前提で条件を決めます。

4. 勤務地を求人票のタイトルに入れる

東京都に本社がある求人は、勤務地が東京都外でも東京都の求人として並びます。受理地別1.70倍という数字は、それだけ多くの求人と並ぶことを意味します。勤務地をタイトルと冒頭に明記し、希望と合う求職者に届くようにします。

よくある質問

東京都の有効求人倍率は?

2026年8月(季節調整値)は就業地別で1.07倍、受理地別で1.70倍です。就業地別は全国47都道府県中40位で、全国平均は1.18倍です。

東京都は関東の中で採用しやすい?

就業地別の有効求人倍率は1.07倍で、関東の7都道府県で6番目に高い水準です。最も高いのは群馬県(1.43倍)、最も低いのは神奈川県(1.02倍)です。

東京都の最低賃金はいくら?いつから?

2026年度は時給1,280円で、前年度の1,226円から54円の引上げです。発効日は2026年10月1日です。

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