結論:中小企業のSNS採用は、採りたい人がよく使うSNSを1つ選び、投稿を続ける担当者と応募までの導線を先に決めることから始めます。総務省の令和7年度調査では、20代のInstagram利用率は82.6%、Xは73.4%です。

この記事では、SNS採用を始めたい中小企業に向けて、年代別のSNS利用率、SNSの選び方、始め方の5つの手順、投稿テーマの例をまとめます。募集を投稿するときの法令上の注意点と、運用を続ける体制づくりも紹介します。

SNS採用とは

SNS採用とは、会社のSNSアカウントで仕事や職場の様子を発信し、応募や問い合わせにつなげる採用方法です。求人媒体が「条件を比べる場所」だとすると、SNSは「どんな会社かを知ってもらう場所」です。

中小企業は知名度で大企業にかないません。それでも、社長の考えや社員の日常は、求人票よりSNSのほうが伝わります。応募の前に会社の雰囲気を知ってもらえるため、入社後のずれを減らす効果も期待できます。求人媒体の代わりではなく、求人媒体と組み合わせて使うのが基本です。

年代別のSNS利用率(総務省 令和7年度調査)

総務省の「令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」では、主なSNSの利用率は次のとおりでした。調査は2025年12月に、13〜79歳の1,800人を対象に行われています。

SNS 全年代 20代 30代 40代 50代
Instagram 54.8% 82.6% 76.6% 67.1% 54.4%
X(旧Twitter) 44.7% 73.4% 67.7% 57.0% 40.2%
TikTok 36.7% 61.5% 44.7% 42.6% 32.2%
Facebook 27.0% 23.4% 37.4% 38.9% 33.1%

20代を採りたいなら、Instagram、X、TikTokが候補になります。30〜40代の経験者を採りたい場合は、Facebookも選択肢に入ります。LINEの利用率は全年代で92.9%と高く、発信よりも応募者との連絡に向いています。

Threadsはこの表には含まれていません。Metaは2026年6月、Threadsの月間アクティブ利用者が5億人に達したと発表しました。文章で会社の考えを伝えやすいSNSで、詳しくはThreadsの採用活用ガイドで解説しています。

採用の目的に合うSNSの選び方

SNS 伝えやすいこと 向きやすい採用の例
Instagram 写真や短い動画で見せる職場や仕事の様子 販売、飲食、美容、建設など現場のある仕事
X(旧Twitter) 短い文章での日々の発信、利用者どうしの交流 エンジニアや企画職など、情報発信が多い職種
Threads 文章で伝える考えや日常の会話 社長の考えに共感する人の採用、地域での採用
TikTok 短い動画で伝える仕事の面白さ 10〜20代のアルバイトや新卒
Facebook 実名での会社の情報発信 経験者の採用、知り合いからの紹介

最初から複数のSNSを運用すると、どれも中途半端になりがちです。採りたい人の年代と職種から1つを選び、軌道に乗ってから広げます。

SNS採用の始め方 5つの手順

  1. 採りたい人物像を決める:年代、経験、住んでいる地域、仕事で大切にしてほしいことを書き出します。採用ペルソナのテンプレートが使えます。
  2. SNSを1つ選ぶ:人物像の年代と、自社が出しやすい素材(写真、動画、文章)から決めます。
  3. プロフィールと応募の導線を整える:会社名、所在地、事業内容を書き、採用ページや求人票へのリンクを置きます。採用ページがない場合は採用サイトの作り方を参考にしてください。
  4. 投稿の柱と頻度を決める:「仕事」「人」「会社の考え」「募集」などの柱を決め、1ヶ月分の投稿予定を作ります。
  5. 数字を記録して見直す:投稿の閲覧数、プロフィールのリンクのクリック数、SNS経由の応募数を月に1回記録し、反応のよい投稿を増やします。

投稿テーマの例

テーマ 投稿の例 ねらい
仕事の1日 朝礼から退勤までの流れを写真や文章で紹介 入社後の働き方を想像してもらう
社員紹介 入社した理由、仕事のやりがいと大変なところ 一緒に働く人を知ってもらう
職場の様子 事務所や現場、道具、休憩スペース 環境についての不安を減らす
会社の考え 社長が大切にしていること、これからの計画 考え方が合う人に集まってもらう
よくある質問 残業、休み、研修についての回答 応募前の疑問に答える
募集のお知らせ 職種、勤務地、賃金、応募方法 応募につなげる

社員を投稿に出すときは、事前に本人の同意を取ります。顔を出したくない人には、手元や後ろ姿で協力してもらう方法もあります。

募集を投稿するときの注意点

SNSで社員を募集するときも、求人広告と同じように法令のルールがあります。厚生労働省の長崎労働局は、SNS等を通じて直接労働者を募集する際は、氏名(名称)・住所・連絡先・業務内容・就業場所・賃金を記載するよう呼びかけています。

  • 6つの項目を書く:募集の投稿には、募集主の氏名(名称)、住所、連絡先、業務内容、就業場所、賃金を書きます。
  • 正確で最新の内容にする:2022年10月施行の改正職業安定法で、求人情報の虚偽の表示や誤解を生じさせる表示が禁止され、正確で最新の内容に保つことが求められています。締め切った募集の投稿には、その旨を追記します。
  • 労働条件の明示:2024年4月から、募集時に業務と就業場所の変更の範囲、有期契約の更新の基準も明示が必要です。SNSから求人票へつなぐ場合は、求人票に漏れなく書きます。
  • 応募者の個人情報:DMで履歴書を受け取ると、管理が担当者任せになりがちです。応募は採用ページやフォームで受け付けます。

運用が止まらない体制づくり

採用代行やSNS運用の現場で見ていると、SNS採用がうまくいかない会社には共通点があります。一番多いのは、若手社員1人に「SNSをやっておいて」と任せ、数ヶ月で投稿が止まるケースです。本人の通常業務が忙しくなると、投稿は後回しになります。

二つ目は、投稿は続いているのに応募につながらないケースです。プロフィールに採用ページへのリンクがない、募集中の職種がどこにも書かれていない、DMで来た質問に何日も返事がない、といった原因がよく見つかります。

体制づくりの手順の例は次のとおりです。まず、投稿する担当者と、内容を確認する人を分けて決めます。次に、写真や話題は現場の社員から集め、担当者が文章にまとめます。月に1回は数字を見る時間を取り、反応のよい投稿と応募の数を確かめます。応募や質問への返信は、採用担当が当日中に行うルールにします。

自社で運用するか、外注するか

自社運用は費用を抑えられますが、担当者の時間がかかります。外注は費用がかかる代わりに、企画や投稿の作業を任せられます。比べるときは、担当者が投稿に使っている時間と外注の費用を並べて考えます。料金体系の違いはThreads運用代行の料金で解説しています。

どちらの場合も、会社の考えや現場の情報を出すのは自社の役割です。外注するときは、投稿の素材の集め方と、公開前の確認の流れを最初に決めておきます。

よくある質問

SNS採用は何から始めればよいですか?

採りたい人物像を決め、その人がよく使うSNSを1つ選ぶことから始めます。次に、プロフィールに採用ページや求人票へのリンクを置き、投稿の担当者と頻度を決めます。

中小企業にはどのSNSが向いていますか?

採りたい人の年代と職種で選びます。総務省の令和7年度調査では、20代のInstagram利用率は82.6%、Xは73.4%でした。30〜40代では、Facebookの利用率も4割近くあります。

SNSで求人を投稿するときに書くべきことは何ですか?

募集主の氏名(名称)、住所、連絡先、業務内容、就業場所、賃金を書きます。内容は正確で最新に保ち、締め切った募集にはその旨を追記します。

SNS運用を外注すると費用はいくらかかりますか?

料金は依頼先や任せる範囲で変わります。イノベルのThreads運用代行「IMPREADS」は、1アカウント月額5万円(税別)で、企画・執筆・投稿・月次レポートまで代行します。

IMPREADS(インプレッズ)は、株式会社イノベルのThreads運用代行です。1アカウント月額5万円(税別)で、企画・執筆・投稿・月次レポートまで代行します。6ヶ月の契約期間内に累計10万インプレッションに届かなければ、料金を全額返金します。最短即日で開始できます。

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