結論:不動産会社のThreadsは、物件の告知より、地域の暮らしや取引の基礎知識を発信して相談につなげる使い方が向いています。物件を載せる投稿は、宅地建物取引業法などの広告ルールが適用される前提で運用します。発信の役割と物件投稿のチェックを分けると、続けやすく安全です。
不動産会社がThreadsで集客する考え方
Threadsは、Instagramと同じMeta社が運営する、文章が中心のSNSです。写真が主役のInstagramに比べ、考え方や知識を文章で伝えやすい特徴があります。
住まいの売買や賃貸は、決めるまでに時間がかかり、相談相手への信頼が欠かせません。物件情報は不動産ポータルサイトで比較されるため、Threadsでは「この会社に相談したい」と思ってもらう発信が役に立ちます。
| 事業 | 発信の方向性 | つなげる先 |
|---|---|---|
| 賃貸仲介 | 街の暮らし情報、部屋探しの基礎知識、内見の見方 | 来店予約、問い合わせ |
| 売買仲介 | 購入の流れ、住宅ローンの基礎、地域の特徴 | 個別相談、来店予約 |
| 売却・買取 | 売却の流れ、査定の見方、相続した家の相談の進め方 | 査定依頼 |
| 賃貸管理 | オーナー向けの管理の基礎知識、空室対策の考え方 | 管理の相談 |
不動産会社向けの投稿ネタ
投稿は、物件以外のテーマを中心に組み立てます。次のテーマを回すと、ネタが尽きにくくなります。
| テーマ | 投稿の例 | 注意点 |
|---|---|---|
| 地域の暮らし | 駅から店までの道の様子、公園、買い物の便利さ | 個人の家や人の顔が写らないようにする |
| 部屋探し・家探しの基礎知識 | 初期費用の内訳、内見で見る場所、契約までの流れ | 金額や制度を書くときは、根拠を確かめる |
| 売却の基礎知識 | 査定から引き渡しまでの流れ、準備する書類 | 個別の事情で変わる点は「相談ください」で止める |
| よくある質問への回答 | 店頭や電話で多い質問に、短く答える | 相談者が特定されないように内容を一般化する |
| スタッフと店舗 | 担当者の得意分野、店の雰囲気、休業日のお知らせ | スタッフ本人の同意を得てから載せる |
| 物件の紹介 | 新しく扱う物件の特徴 | 広告として扱い、社内のチェックを通す |
投稿文の例
地域の暮らし:「〇〇駅の東口から商店街を抜けると、〇分ほどでスーパーに着きます。夜は人通りが多く、明るい道です。部屋探しの前に、昼と夜の両方で歩いてみるのがおすすめです。」
基礎知識:「内見では、日当たりと一緒にコンセントの位置も見てください。家具の配置が決まり、住んでからの不便が減ります。ほかに見ておく場所は、次の投稿で続けます。」
〇の部分は、自社の地域で実際に確かめた内容に置き換えてください。
物件を載せる投稿で守る広告ルール
Threadsに物件を載せる場合も、広告のルールは変わりません。主なものは次のとおりです。
| ルール | 内容 | Threadsでの注意 |
|---|---|---|
| 誇大広告等の禁止(宅建業法第32条) | 所在、規模、環境、交通、価格などについて、著しく事実と違う表示や、実際より著しく優良・有利と誤認させる表示を禁止 | 「駅近」「格安」など印象に頼る言葉より、確かめた事実を書く |
| 広告の開始時期の制限(第33条) | 未完成の宅地・建物は、必要な許可等を受けるまで広告できない | 計画段階の物件を「近日公開」として先に載せない |
| 取引態様の明示(第34条) | 売主、代理、媒介(仲介)のどれかを明示する | 短い投稿でも取引態様を書く |
| おとり広告 | 取引する意思のない物件や、取引できない物件で客を集める行為。宅建業法第32条の誇大広告等に含まれる | 成約した物件の投稿は速やかに削除する |
| ステルスマーケティング規制(令和5年10月1日から) | 広告であるのに広告と分からない表示を規制。対象は広告主の事業者 | 依頼した第三者の投稿は、広告であることが分かるようにする |
国土交通省は令和5年1月12日の通知で、成約済みの物件を速やかに削除せずに掲載し続けることは、おとり広告に当たるとしています。Threadsは過去の投稿が残り続けるため、物件投稿の削除のルールを先に決めておくことが大切です。
業界の自主ルールとして「不動産の表示に関する公正競争規約」もあります。和歌山県の案内では、規約の対象は不動産公正取引協議会に加盟する会員業者とされています。加盟している会社は、規約の表示ルールも確認してください。
運用の手順
- 目的を決める:来店予約、査定依頼など、投稿からつなげる先を1つに絞る
- プロフィールを整える:会社名、所在地、問い合わせ先、扱う地域と事業を書く
- テーマの割合を決める:地域の暮らし、基礎知識、よくある質問を中心にし、物件投稿は少なめにする
- 物件投稿のチェック役を決める:広告の担当者が、投稿前に内容を確認する
- 週に1回振り返る:反応の多かったテーマと、問い合わせにつながった投稿を確かめる
物件投稿の前に確認すること
- 取引態様(売主・代理・媒介)を書いたか
- 未完成の物件なら、必要な許可等を受けているか
- 価格、間取り、交通などが、確かめた事実と一致しているか
- 成約したときに、誰がいつ投稿を削除するか決めたか
- 写真に、人の顔や近隣の家の表札などが写っていないか
Threads運用代行の現場で分かっていること
不動産会社のSNS運用でよく起きるのは、ポータルサイトの物件紹介文をそのまま投稿してしまうことです。物件情報は比較サイトでも見られるため、同じ文面ではThreadsで読む理由が生まれません。
次に多いのが、担当者が営業と兼務で、忙しい時期に更新が止まることです。止まっている間も、過去の物件投稿は残ります。成約済みの物件が募集中のように見える状態は、おとり広告と受け取られるおそれがあります。
手順として効果が出やすいのは、投稿を「一般の投稿」と「物件の投稿」に分けることです。一般の投稿は運用担当が進め、物件の投稿だけを広告の担当者が確認します。この分け方にすると、確認の負担を増やさずに更新を続けられます。自社で運用するか外注するかは、Threadsの自社運用と外注の比較で整理しています。
よくある質問
不動産会社がThreadsに物件情報を載せてもよいですか
載せられます。ただし、宅地建物取引業法の誇大広告等の禁止や取引態様の明示など、広告のルールが適用されます。成約した物件の投稿は速やかに削除するルールを決めてください。
お客様や知人に紹介の投稿をお願いしてもよいですか
お願いすること自体はできます。ただし、事業者が依頼した投稿は広告に当たることがあるため、広告であることが分かるようにします。ステルスマーケティング規制の対象は、依頼した事業者です。
物件の投稿はどのくらいの割合にすればよいですか
決まった割合はありません。物件情報はポータルサイトでも見られるため、地域の暮らしや基礎知識を中心にし、物件投稿は少なめにすると読まれやすくなります。
Threadsの運用を外部に任せる場合の費用はどのくらいですか
料金体系は会社によって違います。IMPREADSは1アカウント月額5万円(税別)で、企画・執筆・投稿・月次レポートまで代行します。6ヶ月の契約期間内に累計10万インプレッションに届かなければ、料金を全額返金します。
IMPREADS(インプレッズ)は、株式会社イノベルのThreads運用代行です。1アカウント月額5万円(税別)で、企画・執筆・投稿・月次レポートまで代行します。6ヶ月の契約期間内に累計10万インプレッションに届かなければ、料金を全額返金します。最短即日で開始できます。