結論:Threadsで求人を告知するときは、応募先の求人ページを先に整え、告知・仕事紹介・締切の投稿に分けて発信します。給与や雇用形態は求人ページと同じ表記にし、募集が終わったら投稿の内容も速やかに更新します。
Threadsは、Metaが運営するテキスト中心のSNSです。写真や動画を用意しなくても投稿でき、社員の人柄や職場の雰囲気を言葉で伝えやすい場です。
この記事では、中小企業がThreadsで求人を告知するときの準備、投稿の組み立て方、告知の流れ、守るべき表示のルールを解説します。採用活用の全体像はThreadsの採用活用ガイドで紹介しています。
告知の前に準備すること
投稿を書く前に、次の5つを決めておきます。準備が欠けたまま告知を始めると、応募が来ても対応が後手に回ります。
- 応募先のページ:自社の採用ページか、求人媒体の求人票を用意します。投稿だけで応募を受けると、条件の説明が足りなくなりやすいためです。
- プロフィールの整備:会社名、事業内容、採用ページへのリンクをプロフィールに入れます。投稿を見た人が最初に確かめる場所です。
- 告知の期間と締切:何週間告知するか、いつ締め切るかを決めます。
- 社内の確認者:給与や勤務条件を書く投稿は、人事の責任者が公開前に確認します。
- 問い合わせの受け方:DMで質問を受けるか、応募フォームに一本化するかを決め、返信の担当者を決めます。
告知投稿の組み立て方
Threadsの1投稿の文字数は最大500字です。2025年9月からは、最大10,000字の長文テキストを投稿に添付できるようになりました。告知投稿は500字に収め、詳しい条件は求人ページに誘導すると読みやすくなります。
| 順番 | 書く内容 | 例 |
|---|---|---|
| 1 | 募集していることと職種 | 営業事務を1名募集します |
| 2 | 仕事内容を一言で | 見積書の作成と受注データの入力が中心です |
| 3 | 雇用形態と給与 | 正社員、月給25万円〜30万円(求人ページと同じ表記) |
| 4 | 勤務地と勤務時間 | 本社、9:00〜18:00 |
| 5 | 向いている人 | 数字を丁寧に確認するのが得意な人 |
| 6 | 応募方法と締切 | 詳しい条件と応募はプロフィールのリンクから。11月30日締切 |
表の給与や締切は説明のための例です。この組み立てで書いた投稿の文例は次のとおりです。
「営業事務を1名募集します。見積書の作成と受注データの入力が中心で、営業チームを支える仕事です。正社員、月給25万円〜30万円。勤務地は本社、9:00〜18:00です。数字を丁寧に確認するのが得意な方に向いています。詳しい条件と応募はプロフィールのリンクからどうぞ。締切は11月30日です。(11月4日時点の情報です)」
給与や締切は、求人ページと一字一句そろえます。投稿と求人ページで条件が違うと、応募者の不信につながります。テーマ別の文例は採用広報のThreads投稿例にまとめています。
告知の流れ(4週間の投稿スケジュール例)
告知の投稿は1回で終わらせず、角度を変えて複数回出します。タイムラインを見る時間帯は人によって違い、1回の投稿では見逃す人が出るためです。
| 時期 | 投稿内容 | ねらい |
|---|---|---|
| 1週目 | 募集開始の告知 | 募集していることを知ってもらう |
| 2週目 | 仕事の1日の流れ | 入社後の働き方を想像してもらう |
| 3週目 | 一緒に働く社員の紹介(本人の同意を得て) | 職場の雰囲気を伝える |
| 4週目 | 締切の告知と、よくある質問への回答 | 応募を迷っている人の疑問に答える |
| 募集終了後 | 募集終了の報告と、告知投稿の整理 | 古い情報を見て応募する人を出さない |
社員を紹介する投稿では、名前や顔を出す範囲を本人と事前に決めます。紹介の内容も、公開前に本人に確認してもらいます。
職業安定法で気をつける表示のルール
2022年10月1日に施行された改正職業安定法で、求人等に関する情報の的確な表示が義務化されました。厚生労働省の求人企業向けリーフレットでは、対象の手段に「ウェブサイト」や「電子メール・メッセージアプリ・アプリ等」が挙がっています。SNSで告知するときも、募集情報として正確に書く前提で準備します。
| 注意する表示 | 投稿で起きやすい例 | 直し方 |
|---|---|---|
| 虚偽の表示 | 実際より高い給与を書く。正社員と書いたが実際はアルバイトの求人 | 求人ページと同じ条件を書く |
| 誤解を生じさせる表示 | 営業が中心の仕事を「事務職」と書く | 仕事の中身に合った職種名にする |
| 固定残業代 | 固定残業代を含む月給を、基本給のように書く | 固定残業代の金額と時間数を分けて書く |
| モデル収入 | モデル収入を、必ず支払われる給与のように書く | 例であることと、その条件を書く |
| 古い情報 | 募集を終えたあとも告知投稿が残っている | 募集終了を投稿し、元の投稿は削除するか終了が分かるようにする |
リーフレットでは、求人情報がいつの時点のものかを明らかにすることも、正確で最新の内容に保つための措置として挙げられています。文例のように「11月4日時点」と日付を入れておくと、情報の時点がはっきりします。
労働条件の明示は、求人情報の表示とは別に、個別の応募者と最初に接触するまでに行う必要があります。2024年4月1日からは、業務の変更の範囲、就業場所の変更の範囲、有期労働契約を更新する場合の基準も明示する項目に加わりました。
リーフレットでは、求人情報の段階でも、明示すべき項目をできる限り含めることが望ましいとされています。投稿の字数に収まらない項目は、リンク先の求人ページに漏れなく書きます。求人ページの書き方は求人票の書き方で解説しています。
応募につなげる運用のコツ
- リンクの計測:採用ページのURLに計測用のパラメータを付けると、Threads経由の訪問と応募を数えられます。
- 返信の目安:質問には営業日の1日以内に返すなど、返信の目安を決めて担当者で共有します。
- 応募者とのやり取りのルール:2026年10月1日から、求職者等に対するセクシュアルハラスメントの防止措置が事業主に義務付けられました。DMで応募者とやり取りする担当者には、業務に関係のない私的な連絡をしないなど、対応のルールを共有します。
- 社員の個人アカウント:社員に告知の共有を頼む場合は強制せず、投稿してよい情報の範囲を決めます。
- トピックの活用:Threadsでは投稿にトピックを追加できます。職種名や地域名など、求職者が探しそうな言葉を選びます。
自社で運用するか外注するか
求人告知の投稿は、条件の確認と更新が欠かせないため、社内に確認者を置くことが前提です。そのうえで、投稿の企画や執筆、日々の運用に手が回らない場合は、外注も選択肢になります。費用の比べ方や分担の例はThreadsの自社運用と外注の比較で解説しています。
採用支援とSNS運用の現場で分かっていること
中小企業の採用支援やSNS運用の現場では、Threadsの求人告知が1回の投稿で終わってしまうケースをよく見かけます。1回だけでは、その時間にタイムラインを見ていなかった人に届かないまま流れてしまいます。告知、仕事紹介、社員紹介、締切と内容を変えて出すと、同じ募集でも読まれる機会が増えます。
次に多いのが、投稿と求人ページの条件が食い違うケースです。求人媒体で給与を見直したのに、Threadsの過去の告知投稿が古い金額のまま残っていた、ということが起こります。条件を変えたときに直す場所の一覧を作り、求人媒体、採用ページ、SNSの順に確認すると漏れを防げます。
また、DMで質問が来ても担当者が決まっておらず、数日放置されることもあります。返信の速さは、応募するかどうかを決める材料になります。告知を始める前に返信の担当者と目安の時間を決めておくことが、投稿の文面と同じくらい大切です。
よくある質問
Threadsの投稿だけで応募を受け付けてもよいですか?
投稿だけで受け付けると、労働条件の説明が不十分になりやすくなります。労働条件は、個別の応募者と最初に接触するまでに明示する必要があります。応募は採用ページや求人媒体の応募フォームに誘導するのが確実です。
告知の投稿は何回くらい出せばよいですか?
募集期間が4週間なら、週1回以上を目安に、告知、仕事紹介、社員紹介、締切と内容を変えて投稿します。同じ文面を繰り返すより、角度を変えたほうが、見逃した人にも届きやすくなります。
給与は投稿に書いたほうがよいですか?
書く場合は、求人ページと同じ表記にします。固定残業代を含む場合は、基本給に含めて表示せず、金額と時間数を分けて書きます。字数が足りなければ、給与の詳細はリンク先に書き、投稿では詳しい条件がリンク先にあることを明記します。
募集が終わったら告知投稿は削除すべきですか?
募集終了を知らせる投稿をし、元の告知投稿は削除するか、終了したことが分かるようにします。厚生労働省のリーフレットは、正確で最新の内容に保つ措置の例を挙げています。その1つが、募集を終えたら速やかに求人情報の提供を終了または変更することです。
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