結論:予実管理とは、期初に立てた予算と実績を定期的に比べ、差の理由を調べて打ち手を決める管理のことです。営業では、実績に加えて期末までの着地見込みも並べて見ると、手を打つ時期を逃しません。
予実管理の計算式
予実管理で使う主な計算式は次の4つです。
| 指標 | 計算式 | 分かること |
|---|---|---|
| 予算達成率 | 実績 ÷ 予算 × 100 | 予算に対してどこまで来たか |
| 予実差異 | 実績 − 予算 | 足りない金額、超えた金額 |
| 経過率 | 経過した営業日 ÷ 期間の営業日 × 100 | 期間のどこまで進んだか |
| 目標GAP | 予算 − 着地見込み | このままだと期末にいくら足りないか |
期の途中では、予算達成率と経過率を比べます。達成率が経過率を下回っていれば、遅れています。
計算例
ある会社の四半期の受注額を例にします(数字は説明用の架空の例です)。
| 月 | 予算 | 実績 | 予実差異 | 予算達成率 |
|---|---|---|---|---|
| 4月 | 1,000万円 | 900万円 | −100万円 | 90.0% |
| 5月 | 1,000万円 | 1,100万円 | +100万円 | 110.0% |
| 6月 | 1,200万円 | 960万円 | −240万円 | 80.0% |
| 四半期計 | 3,200万円 | 2,960万円 | −240万円 | 92.5% |
月末に気づいても、6月の240万円は取り戻せません。6月の途中で着地見込みを出し、目標GAPを見ていれば、早く手を打てました。
予実管理の進め方
- 予算を月別・担当者別に分ける
- 実績に数える基準を決める(受注日か、売上の計上月か)
- 週に1回、実績と着地見込みを更新する
- 差異を「商談数・受注率・平均単価」に分けて原因を探す
- 打ち手と担当を決め、翌週に結果を確かめる
受注額は「商談数 × 受注率 × 平均単価」に分けられます。どの要素が足りないかで、打ち手が変わります。
よくある失敗
- 月末にしか比べず、差が分かったときには手遅れになる
- 担当者ごとに実績の数え方が違い、合計が合わない
- 差異の理由を「努力不足」で片付け、要素に分けない
- 期の途中で予算を書き換え、比べる基準がなくなる
営業管理ツール開発の現場で分かっていること
中小企業の予実管理は、Excelの予算表と、案件リストが別のファイルになっていることがよくあります。予算表には受注済みの実績しか入らず、進行中の案件がいくらあるかは別の表を見ないと分かりません。そのため、会議では実績の確認だけで時間が終わり、期末の見込みの話まで進みません。
もう一つ多いのが、月額契約の数え方が人によって違う例です。契約月にまとめて計上する人と、月ごとに分ける人が混ざると、予実の比較が崩れます。最初に計上のルールを1つに決め、案件と予算を同じ場所で管理すると、週次の確認が短時間で済みます。
始めるときは、まず進行中の案件を1つの一覧にまとめ、受注確定と商談中を分けます。次に商談中の案件に確度を付け、加重パイプラインを出します。ここまでできれば、予算との差を週ごとに追えるようになります。
TSUNAGERUでの見え方
TSUNAGERUでは、受注確定・加重パイプライン・着地見込み・目標GAPをダッシュボードの1画面で確認できます。目標に対する進み具合は、赤・黄・緑のゲージで表示されます。担当者別の内訳も見られるため、誰の案件で差が出ているかが分かります。月額契約は契約開始月から計上し、満了日の翌日が属する月は計上しない決まりで集計します。
よくある質問
予実管理と予算管理の違いは何ですか
予算管理は、予算を立てて運用する全体の仕組みです。予実管理はその中で、予算と実績を比べて差を見る部分を指します。
予実管理はどのくらいの頻度で行えばよいですか
営業では週に1回が目安です。月末だけだと、差が分かったときに打てる手が残っていません。
予実管理はExcelでもできますか
できます。ただし、予算表と案件リストを別に持つと、着地見込みの更新に手間がかかります。案件の更新がそのまま集計に反映される仕組みにすると続けやすくなります。
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