結論:KPIツリーとは、最終目標(KGI)を達成に必要な指標へ分解し、木の形に並べた図です。営業では「売上=商談数×受注率×平均成約単価」が基本の形です。目標から逆算すると、毎月必要な商談数が分かります。
KPIツリーの意味
KPIツリーとは、最終目標であるKGIを頂点に置き、KGIを決める要素をKPIとして下に並べた図のことです。KGIは重要目標達成指標、KPIは重要業績評価指標の略で、各段は掛け算か足し算でつながります。
営業では、KGIを「月の売上」や「年間の受注額」に置くことが多くなります。ツリーの下の段ほど、担当者が毎日の行動で動かせる指標になります。
KPIツリーの計算式
営業の売上は、次の掛け算に分解できます。
| 段 | 計算式 |
|---|---|
| 1段目 | 売上=受注件数×平均成約単価 |
| 2段目 | 受注件数=商談数×受注率 |
| 3段目 | 商談数=リード数×商談化率 |
まとめると「売上=リード数×商談化率×受注率×平均成約単価」です。新規顧客と既存顧客の売上を分けて、足し算でつなぐ方法もあります。商談化率の考え方は商談化率とはで解説しています。
KPIツリーの計算例
月の売上目標が600万円、平均成約単価が50万円、受注率が25%、商談化率が20%の会社を例に、上の段から割り戻します。
| 指標 | 計算 | 必要な数 |
|---|---|---|
| 売上目標(KGI) | - | 600万円 |
| 受注件数 | 600万円÷50万円 | 12件 |
| 商談数 | 12件÷25% | 48件 |
| リード数 | 48件÷20% | 240件 |
受注率を25%から30%に上げると、必要な商談数は40件、リード数は200件に減ります。どの指標を改善すると効果が大きいかを、ツリーの上で比べられます。
KPIツリーの作り方
- KGIを1つ決め、期間と金額を入れる
- KGIを掛け算か足し算で、2〜3個の要素に分ける
- 担当者が行動で動かせる指標になるまで分解を続ける
- 各指標に、過去3〜6ヶ月の実績を入れる
- 改善する指標を1〜2個に絞り、週に1回確認する
よくある失敗
- 分解した指標を掛け合わせても、KGIにならない
- 指標を増やしすぎて、どれを見ればよいか分からなくなる
- 実績を入れず、目標の数字だけでツリーを作る
- 受注率の分母が、人によって商談数だったり提案数だったりする
受注率の2つの計算式の違いは、受注率とはで解説しています。
現場でよく起きること
社員100名以下の会社では、KPIツリーを期初に作り、その後は見なくなる例がよくあります。原因の多くは、ツリーの数字を毎週集計する仕組みがないことです。表計算ソフトで手作業の集計を続けると、入力が月末にまとまり、月の途中で手を打てません。
もう一つは、商談の定義が担当者ごとに違うことです。初回の訪問を商談と数える人と、見積もりを出してから数える人がいると、商談数も受注率も比べられません。ツリーを作る前に、「商談」と「受注」をどの時点で数えるかを決めておきます。
最初から細かいツリーを作る必要はありません。売上、受注件数、商談数、受注率、平均成約単価の5つから始めます。毎週の会議で目標GAPと一緒に確認するだけでも、どこが足りないかが見えてきます。
TSUNAGERUでの見え方
TSUNAGERUのダッシュボードでは、ツリーの上の段にあたる数字を1画面で確認できます。受注確定、加重パイプライン、着地見込み、目標GAPの4つです。ゲージは赤・黄・緑で表示され、担当者別の内訳も見られます。
中段の指標は、平均成約単価やリードタイムをKPIとして確認できます。案件はカンバンで管理し、確度ステージを付けられるため、ステージごとの件数から商談の不足にも気づけます。
よくある質問
KPIツリーとKGI・KPIの違いは何ですか?
KGIは最終目標で、KPIはKGIの達成に必要な途中の指標です。KPIツリーは、KGIとKPIのつながりを1枚の図にしたものです。
KPIツリーは何段まで分解すればよいですか?
担当者が毎日の行動で動かせる指標が出てくるまでが目安です。営業では、商談数や提案数などの行動量にたどり着くまで分解します。
KPIツリーはどのくらいの頻度で見直せばよいですか?
数字の確認は週に1回、ツリーの形の見直しは四半期に1回が目安です。商品や価格を変えたときは、平均成約単価や受注率の実績を入れ直します。
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