結論:採用SNSの運用代行は、採用アカウントの企画・投稿作成・投稿・効果測定を外部に任せるサービスです。社内には事実確認と応募者への対応を残し、募集の内容は求人票とそろえます。選ぶときは、採用の目的への理解と、原稿確認の流れを比べます。

SNSで採用広報を始めても、日々の業務に追われて投稿が止まることがあります。この記事では、採用SNSの運用代行で任せられる業務と社内に残す業務を整理します。あわせて、費用の考え方、募集投稿で守るルール、選び方を解説します。

採用SNSの運用代行とは

採用SNSの運用代行とは、企業の採用アカウントの運用を外部の会社が代わりに行うサービスです。投稿の企画、文章や画像の作成、投稿、コメントの確認、効果の報告などを任せられます。

求人媒体は、今すぐ仕事を探している人に届く手段です。SNSは、まだ転職を決めていない人にも、会社の仕事や雰囲気を知ってもらう手段になります。

SNSを使う人の割合

総務省の令和7年通信利用動向調査によると、インターネット利用者のうち82.3%がSNS(無料通話機能を含む)を利用しています。年齢別では次のとおりです。

年齢 SNSを利用した人の割合
13〜19歳 92.9%
20〜29歳 93.1%
30〜39歳 90.6%
40〜49歳 91.3%
50〜59歳 86.4%
60〜69歳 78.3%

20〜40代では9割を超えます。ただし、この数字には無料通話アプリの利用も含まれます。採用で使うSNSは、届けたい年代と職種に合わせて選びます。

運用代行に任せられる業務と社内に残す業務

運用代行に任せられるのは、手間のかかる作業の部分です。会社の事実に関わる判断は、社内に残します。

業務 運用代行に任せやすいこと 社内に残すこと
方針づくり 投稿のテーマと頻度の案を作る 採用したい人物像と、伝えたい事実を決める
投稿の作成 文章・画像の作成、投稿の予約 内容の事実確認と、公開の承認
素材の準備 取材の質問や撮影の指示を用意する 社員への取材の依頼、写真の掲載の同意
コメント・メッセージ 確認と、返信の案の作成 応募や選考に関する個別の回答
効果の報告 数字の集計と月次レポート 応募の数と質の評価、次の打ち手の判断

応募者への個別の返信と、労働条件に関わる回答は社内で行います。運用代行には、返信してよい範囲を文書で渡しておきます。

採用SNSの運用代行の費用の考え方

運用代行の料金は、月額の固定、投稿本数による料金、成果に応じた料金など、会社によって決め方が違います。料金体系の違いはThreads運用代行の料金で解説しています。

費用を比べるときは、委託費だけでなく、社内でかかる時間も含めます。次の表の数字は計算の例です。

項目 計算 金額
委託費 月額 50,000円
社内の時間 投稿の確認と素材の準備 月6時間×2,500円 15,000円
総費用 50,000円+15,000円 65,000円
応募1件あたりの費用 65,000円÷SNS経由の応募5件 13,000円

SNSは、投稿を始めてすぐに応募が増えるとは限りません。最初の数ヶ月は、インプレッションやプロフィールへのアクセスなど、途中の指標も記録します。測り方はSNS運用代行の費用対効果で詳しく解説しています。

募集投稿で守るルール

SNSで募集を告知するときも、求人票と同じ注意が必要です。

  1. 情報を正確で最新に保つ:職業安定法は、労働者を募集する企業に、求人等の情報を正確かつ最新の内容に保つよう求めています。募集を締め切ったら、投稿やプロフィールの記載も直します。
  2. 虚偽や誤解を生む表示をしない:虚偽の表示や、誤解を生じさせる表示も禁止されています。一部の社員の例を、全員の条件のように書かないようにします。
  3. 労働条件は求人票へつなぐ:2024年4月1日から、募集時に明示する事項が増えました。業務の変更の範囲、就業場所の変更の範囲、有期契約の更新の基準です。投稿からは、条件をすべて書いた求人票や採用ページへ案内します。
  4. 社員の写真や名前は本人の同意を取る:退職した後に投稿をどう扱うかも、先に決めておきます。

1と2は、令和4年の職業安定法の改正(一部を除き令和4年10月1日施行)で、求人企業の義務として整理されたものです。

採用SNSの運用代行の選び方

運用代行を比べるときは、次の6つを確認します。

  1. 採用の目的を最初に聞くか:採用したい職種、人数、時期
  2. 原稿の確認の流れ:誰が、いつまでに、何を確認するか
  3. コメントへの対応:対応の範囲と、社内に連絡する基準
  4. レポートの指標:インプレッションに加え、プロフィールへのアクセスや応募までの流れ
  5. 契約の期間と解約:最低契約期間と、解約の申し出の時期
  6. 成果保証の条件:何の指標を、いつまでに、どの水準で保証するのか

比べ方の詳細は、Threads運用代行の選び方で解説しています。

運用代行を始めるまでの流れ

契約してから最初の投稿までに、社内で準備することがあります。次の順で進めると、運用が止まりにくくなります。

  1. 採用の目的を決める:職種、人数、入社の時期
  2. 伝える事実を集める:仕事内容、1日の流れ、働く人の様子
  3. 確認の担当者を決める:投稿の事実確認と承認をする人
  4. 返信の範囲を決める:運用代行が返信してよい内容と、社内に回す内容
  5. 測る指標を決める:インプレッション、プロフィールへのアクセス、応募の数

社内で運用するか外部に任せるかで迷う場合は、Threadsの自社運用と外注の比較も参考にしてください。

採用代行の現場で見えること

中小企業の採用支援では、SNSの投稿と求人票の内容がずれている例をよく見ます。SNSでは「残業ほぼなし」と書き、求人票では「月20時間程度」と書いているような例です。応募者は両方を見比べるため、ずれがあると面接で不信感につながります。投稿を作る前に、求人票の最新版を運用代行と共有します。

もう一つ多いのは、社員の協力が続かないことです。投稿のたびに現場へ取材を頼むと、忙しい時期に止まります。月に1回、30分の取材の時間を先に決め、その場で複数の投稿の素材を集めると続きやすくなります。

SNSは応募の入口の一つで、応募後の連絡が遅いと採用につながりません。SNSから来た応募者への連絡の期限など、受け皿の運用も一緒に決めておきます。求人媒体の運用やスカウトなど、SNS以外の採用業務を外部に任せる方法は採用代行(RPO)とはで解説しています。

よくある質問

採用SNSの運用代行では何を任せられますか?

投稿の企画、文章や画像の作成、投稿、コメントの確認、月次レポートなどです。内容の事実確認と、応募者への個別の回答は社内に残します。

どのSNSで採用広報をすればよいですか?

届けたい年代と職種で選びます。総務省の調査では、20〜40代のインターネット利用者の9割以上がSNS(無料通話機能を含む)を利用しています。まずは1つに絞り、投稿を続けられる体制を作ります。

SNSで募集を告知するときに注意することは何ですか?

職業安定法は、募集する企業に、求人等の情報を正確かつ最新に保つよう求めています。虚偽の表示や誤解を生じさせる表示も禁止されています。投稿は求人票とそろえ、締め切った募集は直します。

Threadsの採用アカウントの運用を任せることはできますか?

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