結論:パイプライン管理とは、進行中の商談をステージごとに並べ、件数と金額の動きを定期的に見て、売上の見通しと次の打ち手を決める方法です。見る数字は、パイプライン合計・加重パイプライン・着地見込み・目標GAPの4つです。

パイプライン管理の意味

パイプライン管理とは、商談の始まりから受注までをステージに分け、どの段階に何件・いくらの案件があるかを管理することです。商談がどこで止まっているかを見つけるために使います。

ステージごとに「次に進む条件」を決めておくことが大切です。たとえば次のように分けます。

ステージ(例) 次に進む条件
初回商談 課題と予算の有無を確認できた
提案 提案書を出し、決裁者が分かった
見積提示 見積を出し、導入時期が決まった
最終交渉 決裁者から前向きな回答を得た
受注 契約書・発注書を受け取った

パイプライン管理で使う計算式

次の4つをセットで見ます。対象は、受注予定日が期内にある進行中の案件です。

  • パイプライン合計 = 進行中の案件の見込み金額の合計
  • 加重パイプライン = (見込み金額 × 受注確度)の合計
  • 着地見込み = 受注確定額 + 加重パイプライン
  • 目標GAP = 目標 - 着地見込み

計算例

四半期の目標が1,500万円で、600万円が受注確定している会社の例です。受注確度は例の数字です。

ステージ 件数 見込み金額 受注確度(例) 加重後の金額
初回商談 10件 1,000万円 10% 100万円
提案 6件 900万円 30% 270万円
見積提示 4件 600万円 50% 300万円
最終交渉 2件 400万円 80% 320万円
合計 22件 2,900万円 ― 990万円

着地見込みは600万円+990万円=1,590万円です。目標GAPは1,500万円-1,590万円=-90万円で、目標を上回る見込みです。ただし不確かな初回商談も含むため、最終交渉と見積提示の案件から優先して進めます。

パイプライン管理の使い方

  1. ステージの条件を決める。「見積を出した」など、事実で判断できる条件にします。
  2. 全案件に見込み金額・受注予定日・次回の予定を入れる。空欄の案件はパイプラインに入れません。
  3. 週に1回、ステージの動きを見る。進んだ案件、止まった案件、失注した案件を分けて確認します。
  4. 目標GAPがプラスなら商談を増やす。受注率から逆算して、必要な新規商談の数を決めます。

よくある失敗

  • ステージの基準が人によって違う。同じ「提案」でも進み具合が違い、合計が当てになりません。
  • 受注予定日を過ぎた案件が残っている。動いていない案件が着地見込みを押し上げます。
  • 見込み金額が希望額のまま。値引きを反映せず、受注時に金額が下がります。

営業管理ツールを開発する中で、社員数の少ない会社ほど「案件表はあるが、更新は会議の前日だけ」という状態をよく見ます。担当者が思い出しながら入力するため金額や日付が古いまま残り、会議の時間が数字の確認で終わってしまいます。続けるコツは、担当者の作業を「ステージと次回の予定の更新」だけに絞り、集計は自動にすることです。そうすれば会議の時間を、止まっている案件の次の一手を決めることに使えます。

TSUNAGERUでの見え方

TSUNAGERUでは、案件をカンバン形式でステージごとに並べ、案件ごとに確度ステージを設定します。ダッシュボードでは、受注確定・加重パイプライン・着地見込み・目標GAPを1画面で確認できます。目標に対する状況は赤・黄・緑のゲージで表示されます。担当者別の内訳も見られます。

よくある質問

パイプライン管理と案件管理の違いは何ですか?

案件管理は1件ごとの商談を記録することです。パイプライン管理は、案件をステージ別に集計し、全体の動きから売上の見通しを立てることです。

パイプライン管理はどのくらいの頻度で見直せばよいですか?

週に1回が目安です。月に1回だと、目標に届かないと分かったときに打てる手が限られます。

パイプライン管理はExcelでもできますか?

できます。ステージ・見込み金額・受注確度・受注予定日の列を作れば集計できます。更新漏れや集計の手間が増えてきたら、営業管理ツールを検討する時期です。

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